津液とは何?

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漢方の診断や治療、相談の場において、は「津液」と言う普段、耳慣れない言葉を聞く事があるかと思います。


本日はその「津液 しんえきとはどんなものかを考えて見ます。


漢方では「津液」の不足が病を起こす一つの原因であると古くから考えてきました。



さて、その「津液」の正体は体内を巡る血液、リンパ液、組織液等の体液全般と
飲食物の消化、吸収過程において生まれる各種の栄養物質。


そして必要に応じ体内から分泌される代謝の産物である汗、涙、鼻水、唾液
等の総称として使われる漢方用語です。


「津液」は体内への侵入をこころみる様々な病に対し「気」と共に協力し皮膚、
筋肉を温め、「血」の循環を良くすることで病から体を防御し病を駆逐する働き
をします。


「津液」は、その生成、循環、排泄と全て「気」の影響を受けるため、「気」が乱
れると「津液」も不足したり、失われたりすると考えられました。


また「津液」の消耗は同時に「気」も消耗させてしまうと言う相関関係にあると
考えて来ました。


古くからの考えですが、西洋医学的に置き換えても、体内への水分の補給と
免疫力の関係や、自律神経の乱れと発汗、口渇の関係等を知ると非常に説得
力がありますね。


そして「津液」生成の大切さを考えた場合、基本は消化器、特に「胃」であると
漢方の医書は指摘します。


近年、健康法と称して驚くほどの量の水分を摂取される方もいらっしゃるが・・・


過ぎたるは及ばざるがごとし・・・


「津液」の基本を「胃」とした場合、「胃」の過剰な負担や疲れが「津液」の生成
や「血」の生成に反対に悪影響を及ぼしかねません。


ストレス、年間を通しての冷たい飲食、食生活の変化と・・・


「胃」を病み、「津液」の乱れた人が確実に増えているように感じられてなりません。


適度なうるおいと「健胃」そして「津液」の生成に日々、心がけましょう。






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