「哮喘」 ぜんそく

動物が哮える、鳥が喉で鳴く音と発作の音が似ていると、はるか昔に漢方の医書では
「喘息 ぜんそく」を「哮喘 こうぜん」と名づけたりしました。
気温の変化が大きく季節の変わり目を誰もが身をもって実感するようになるこの頃は
そんな「喘息」を患う患者さんの相談が増えてくる時期です。
「喘息」とはアレルギーや気管支の過敏が原因で気管支の内側の収縮や炎症で内腔が
狭くなり咳、呼吸困難等の症状を引き起こす病で西洋医学では気管支の炎症を抑える
吸入ステロイド治療が一般的です。
さて漢方では2000年も昔の古い古典から「喘息」と思われる症状の記載があり、「喘息」
を大きく「水毒系」「瘀血系」に分類して治療を考えました。
■水毒系の喘息■
体内の「水」の偏在が関与する「喘息」は痰が酷いのが特徴で、選薬される方剤も鎮咳、
気管支拡張の他に駆水(水分代謝促進)作用のある御薬が処方されます。
■瘀血系の喘息■
「血」の巡りが悪く、「水毒」様の症状を伴わないもので、女性の場合は月経前に発作が出
たりする事もあるのが特徴で、「瘀血」の解消と体質改善を目標に御薬が処方されます。
しかし、ほとんどの場合は「水」「血」両方の滞りを併せ物、虚弱な体質が多い事と性格や
ストレスも大きく関係する為、「気・血・水」の三者のバランスを正しく把握しながら治療
にあたるのが大切だと思います。
いずれにしろ、「喘息」治療は御薬だけ出なく生活習慣、食生活、住環境の見直しと努力が
治療結果を大きく左右することを忘れないようにしましょう。
年間、数千人の人々が発作で命を落とすという「喘息」
充分な注意と日々の養生を心がけましょう。
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