“気象病” 気象読み発症を防ぐ
先日、全国紙の紙面に“気象病”という普段耳慣れない言葉が掲載されました。
何でも日本気象協会 北海道支社が急激な気候の変化に伴い、体調不良や気分
が落ち着かない等の“気象病”が起こる可能性を示唆し「車の運転」「夫婦喧嘩」
には充分に注意しましょうという異例の気象情報を出したというのものです。
“気象病”とは気象の変化によって発病する現象を指すそうですが、今この分野
の研究がとても盛んなようです。
同じく今年2月の新聞紙面でも病気になりやすい気象を探り予防に役立てようと
する中部大学や名古屋工業大学の研究グループの記事が紹介されました。
これらの研究は単に冬型の西高東低時に多発する風邪。
夏と熱中症、雨と神経痛というものだけではなく、病の発症や症状の悪化が多発
するの「魔の時間」を割り出そうという試みです。
研究グループが救急車で運ばれた50万人の患者さんと気象条件を詳しく照合し
たところ・・・
息切れや不整脈が起きるパニック障害は6~9月に多発。
それも風速や最高気温の前日差が大きい場合に頻発する。
さらに急性胃腸炎は1、7、8、12月に多く、特に夏場は深夜から早朝が要注意。
起床から数時間の間に発症のピークが顕著な「早朝ピーク型」に分類されるのは、
腰痛、慢性関節炎、糖尿病、パーキンソン氏病等と・・・
非常に内容が興味深いのと共に有意義な研究ですね。
しかし、漢方に携わる身としては、けっしてこの研究に水を差すわけではありませ
んが、人を自然の一部とみなし季節の変化に合わせ、さらに「陽」の気と「陰」の
気が入れ替わる時の変化に合わせた細かい治療や投薬を漢方では既に2千年
も昔から行ってきた事を知っているだけに“気象”や時間と病の関係は何も目新し
い話ではありません。
過去記事で一度、病と季節の関係を取り上げましたが漢方では自然界における
気候の変化を「風・寒・暑・湿・燥・火」の「六気」とし、季節の変わり目や天候不順
等により「六気」が乱れると邪気が人の体を侵し病が生じると考えてこられました。
「六気」の過去記事はこちらへ
https://seikaido.seesaa.net/article/200605article_18.html
これらの考えには漢方診断における気・血・水や陰陽五行等とともに一見単純なよ
うに見えてもそこには人と宇宙森羅万象を構成する全てが含まれています。
漢方の良い点は
季節に関係なく○○病には○○薬等という西洋医学的な漫然とした投薬がありえな
い事ですね。 (笑)
■季節に多い病気の過去記事は
http://seikaido.at.webry.info/theme/3de8191f52.html
■漢方講座の過去記事は
http://seikaido.at.webry.info/theme/6285152e0e.html
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